工学院大学 先進工学部 応用化学科
学科の特色

学科長から

ごあいさつ

 私たちの共通語は「化学」です。宇宙、地球、生き物、私たちのからだなど、あらゆるものが物質でできています。このようなさまざまな物質の性質を分子レベルで理解し、原子間の結合をつなぎ変えて新しい物質を創製し、新物質の持つ新しい機能をも新たに創り出すことができるのが「化学」です。化学は「物質の根本は何か」という疑問を追究することと、「役に立つものをつくりだす」という二つの面をもって発展してきました。私たちの生命や豊かな生活は、化学の力によって支えられており、「応用化学」はそのために大きな貢献を果たしてきました。たとえば、食品、文具、衣料品など身のまわりの製品から、自動車、飛行機、住宅などに用いられる新素材、およびテレビ、パソコン、携帯電話などに用いられるエレクトロニクス材料など、私たちの身の回りにあるすべてのものが化学の力によって生み出されてきました。一方、地球環境に目を転じてみると、地球温暖化、食糧・水資源の枯渇、大気・水質汚染、エネルギー問題など大きな課題が山積しています。これら私たちの未来にかかわる課題を解決するためには、化学反応を多面的に利用する化学技術と化学材料の発展が不可欠です。

大倉 利典 学科長
大倉 利典 学科長

 本学応用化学科は、以上のようにきわめて幅広い領域を端的に表すため、『「くらし」を支え、「みらい」を拓く化学のちから。』をスローガンとして掲げています。学生には、「応用化学」を学ぶことによって、豊かなくらしを維持しつつ、環境に調和した持続可能な循環型社会の実現に寄与する化学技術者・研究者として、社会や生活のさまざまな場面で貢献できるようになることを期待しています。

学科の特色

化学の視点で私たちの「くらし」を支え、
「みらい」を拓くことのできる技術者を育てる。

  • 1「5つの化学」を基礎として、幅広い専門知識と多彩な実験技術を習得できます。
  • 2私たちの「くらし」を支える身近な製品から「みらい」を拓く新素材に至るまで、多様な分野で活躍できる技術者に必要な素養が身につきます。
  • 3専門的な分析技術を活かし食品衛生管理に携わる資格を修得することができます。

学習内容(特徴的な授業の紹介)

応用化学基礎実験(1年次)/有機・分析・物理・生物化学実験(2年次)/応用化学実験A~D(3年次)

 1~3年次を通して、週1回、3コマ、少人数の班でじっくりと実験を行います。実験の経験が少ない人も、ティーチングアシスタントのサポートがあるので、安心です。1年次では化学物質の取り扱いや実験器具の基本操作を、2年次では「5つの化学」に関連した実験の基礎技術をそれぞれ習得します。3年次では、最新機器を用いて食品から機能性材料まで幅広い化学の応用分野に関連した実験を行い、高度な分析・合成技術を習得します。

機能性先端材料(3年次)

 電気や熱を伝えるプラスチックや光ファイバーの素材、半導体やナノテク材料、カーボンナノチューブ、体内の特定の標的にだけ薬を運ぶドラッグデリバリーシステム、化粧品など最先端の材料について学ぶ人気のある科目です。材料の特性や機能が発現するしくみや原理、応用を理解する上で、1~2年次で学んだ物理化学や無機化学などの基礎科目の内容と密接につながっていることも分かります。

食品化学(3年次)

 化学の視点から食品の機能、食品の生産技術・品質管理について学びます。カロテノイドやポリフェノール、あるいはタンパク質の機能を理解するとともに、パンやパスタの製造法についても学びます。工学系の大学で、こういった食品の化学について学ぶことができるのは国内唯一といってもよく、本学科の特徴的な科目の一つです。また、この科目は「食品衛生管理者・食品衛生監視員」の資格を取得するための必修科目になっています。