無機表面化学研究室
阿相 英孝 教授
家電や身の回りの生活用品から、乗り物、エネルギーに至るまで、さまざまな分野に最先端の表面処理技術が活用されています。 それらに使われている機能材料には、諸特性を制御するためにも微小領域での構造制御が要求されます。 本研究室では、固体表面のナノ・マイクロスケールの構造を、無機化学、電気化学、表面化学から制御・解析し、より高度な機能表面を創製するための基礎と応用技術の確立をめざし研究に取り組んでいます。
アルミニウムを陽極として酸性水溶液に浸漬し電気分解を行うことで、アルミニウム表面にナノメートルサイズの孔を持つ酸化皮膜が形成されます。 「アルマイト処理」と呼ばれるこの技術は日本で発明されました。
地球環境に優しいエコカーには軽金属材料としてアルミニウムが、ボディやホイールだけでなくエンジン部品にも使われており、アルマイト処理で、高耐摩耗、高硬度に加え、さまざまな要求に応じた表面特性を付与しています。
情報化社会の未来を支える機能材料。さまざまな固体表面の特性を利用した機能化には高密度化が求められ、表面の微細な領域でのナノテクノロジーによる反応の制御の重要性は増しています。